(事案の要旨) かつて被告人の妻と不倫関係にあった被害者からの家族に対する嫌がらせや脅迫がエスカレートしたことから,妻子が被告人に危害を加えられる前に,同 人を痛めつけて同人との問題を解決しようと考え,殺害したという事案主文 被告人を懲役8年に処する。
未決勾留日数中100日をその刑に算入する。
 押収してあるバール1本を没収する。理由
(犯罪事実) 被告人は,妻及び娘2人(平成3年生及び平成5年生)と肩書住所地で暮らしていたものであるが,かつて被告人の妻と不倫関係にあったAから,平成1 7年以降,家族に対する嫌がらせや脅迫を受けていた。平成18年5月以降, さらにそれがエスカレートしていたことから,被告人は,妻子がAに危害を加 えられる前に,同人を痛めつけて同人との問題を解決しようと考えるようにな った。平成18年6月17日夕方,被告人は,Aに暴行を加え,傷害を負わせ ようと企て,自宅から鉄製バール(全長約75cm,重さ約1.68kg)を 持ち出して,札幌市a区b条c丁目d番e号「f」g号室のA方に行き,同日午後7時 少し前ころ,玄関前で同人を手拳や上記バールで殴りつけた後,同人とともに その居室内に入った。そして,被告人は,同室内において,同日午後7時30分ころまでの間,A (当時56歳)が死亡するに至るかもしれないことを認識しながら,あえて, 同人の腕を上記バールで数回殴打し,床に倒れた同人に対して,上記バールで, 頭部を含む上半身を数回殴打し,胸部等を突いたり,腹,胸,太腿や腕を多数 回足蹴にしたり踏みつけたりした上,同室にあったアルミスチール製パイプ (全長約58.6cm,重さ約110g)で頭部を数回殴打し,さらに,その背部及び腰部を上記バールで多数回殴打するなどし,よって,同日午後8時5 0分ころ,同市h区i条j丁目所在のk病院において,同人を肝臓挫滅,脾臓挫滅, 左肺臓下葉挫裂及び背部広範囲に及ぶ皮下筋肉内血腫等の多発外傷により大量 出血させて,死亡させたものである。(証拠の標目) 省略
(事実認定の補足説明) 第1 争点
本件当日,被告人が鉄製バール(全長約75cm,重さ約1.68kg)を 持って被害者宅に行き,玄関前の通路で手拳及びバールで同人を殴打した後, さらに同人宅内で,バールで殴ったり,足で蹴ったりする暴行を加え,同人を 判示の経過で死亡させたことは関係証拠上明らかである。被告人も,公判廷に おいて,その限度では認めている。なお,起訴状公訴事実において殺人の実行 行為として明示されているのは,被害者宅内の暴行である。そして,検察官は,被告人が被害者の頭部,顔面部をバールで殴打するなど 強度の暴行を多数加えていることや,犯行の動機等に照らし,被告人には確定 的殺意があったと主張している。弁護人は,被告人には被害者を痛めつける意 図はあったが,殺意はなかったと主張している。第2 殺意検討の前提となる事実
1 犯行に至る経緯
関係各証拠によれば,以下の事実が認められる。
 被告人の妻がホステスをしていた店に通っていた被害者は,平成16年の夏ころから,同女と肉体関係を持つようになった。当時,被告人の妻は被害者に 夫はいないと言っていたが,平成17年に入って,被害者は同女に夫がいるこ とを知った。その後,二人は疎遠になったが,被害者は,被告人の妻を非難し, 被告人宅に押しかけて物を壊すなどの嫌がらせをするようになった。被告人は,何度か被害者と話し合ったが,その嫌がらせは続き,同年夏以降は,被害者か ら被告人らにあてて,妻や子供に対する脅迫的な内容を含む手紙が送られてく るようになった。犯行約1か月前の平成18年5月には,被害者は,8日間に 4度も被告人宅に押しかけて,灯油を流したり,殺してやるなどと大声で叫ん だりし,被告人らも警察に通報や相談をしていたが,進展はなかった。そこで, 被告人は,やられる前に先に手を打とう,殴ってでも話を付けようと考えるよ うになり,同月下旬ころ,バールを持って被害者宅の前まで行ったことがあっ た。同年6月上旬になり,被告人は,妻や娘から,被害者が家の近くにいたの で,娘が家に帰れなかったという話を聞き,被害者が娘たちにまで危害を加え るのではないかという気持ちを強めた。そして,本件当日である同月17日の 夕刻,被告人は,被害者に怪我を負わせることは少なくとも考えた上で,自宅 からバールと革手袋を持って被害者宅に向かい,本件犯行に及んだ。2 被害者の死因及び損傷(被害者の遺体の鑑定書,写真撮影報告書)(1)死因は多発外傷による大量出血である。被害者は,背部広範囲の皮下 筋肉内血腫,右上腕骨・左尺骨・左右肋骨多発骨折,肝臓挫滅,脾臓挫滅,左 肺臓下葉挫裂などの多発外傷により,背部皮下筋肉内や腹腔内などに大量出血 を来たして死亡した。(2)頭部については,頭頂部及び後頭部に一つずつの挫裂創があり,頭蓋 骨の骨折はないが,頭皮下血腫及び軽度のクモ膜下出血があった。頭皮下血腫 の体積は約500mlで,死因に影響を及ぼしている。(3)全身(頭顔部,胸腹部,両上下肢,背部)に多数の変色,表皮剥脱, 挫裂創があり,(1)の各骨折,臓器挫滅,血腫などをもたらしている。出血 は,背部及び右腰部の皮下筋肉内血腫において多量で,背部では約2リットル の皮下血腫が,右腰部では腹腔内に約490mlの出血が見られた。3 犯行態様 (1)被告人の捜査官調書及び公判供述,Bの警察官調書その他関係証拠によれば,本件犯行の概要として,次の事実が認められる。
ア 被告人は,革手袋をはめた上,まず被害者宅の玄関ドアをバールで叩き,外に出てきた被害者に対し,手拳で顔面を殴り,バールの柄を両手で握って, L字型に湾曲した部分の外側で左腕を殴打した。イ 次いで,被告人は,被害者と室内に入り,玄関から居間に通ずる廊下部 分で,立っていた被害者の右腕をバールで殴打した。被害者が仰向けに倒れる と,その上半身を前同様の方法でバールで殴打し,その身体を多数回蹴ったり 踏みつけたりした(以下,室内でのこれらの暴行を「第1暴行」という。)。
 被害者は抵抗することなく,その後も倒れたままであった。そして,被告人は,居間に移動し,午後7時21分ころ,携帯電話で妻に電 話をかけて,被害者宅に警察官を呼ぶように伝え,Aが虫の息だという趣旨の ことを言った後,タバコを吸った。ウ その後,被告人は,倒れている被害者の頭部を,その場にあった硬質の アルミスチール製のパイプ(全長約58.6cm,重さ約110g)で殴打し, さらにその背中をバールで前同様の方法で何回も殴打した(なお,被告人は検 察官調書において,その他に背部を踏んづけたようにも思いますと供述してい る。以下,タバコを吸った後のこれらの暴行を「第2暴行」という。)。(2)被害者の損傷と各暴行の対応関係
上記のとおり,第1暴行は,主として上半身に対するバールの殴打及び全身 に対する足蹴などであり,第2暴行は,主としてパイプによる頭部の殴打及び バールによる背中の殴打である。これを踏まえて考察する。ア 頭頂部の挫裂創は,長さ7cm,幅0.9cmで創底は頭蓋骨に至り, 創の形状はY字状である。鑑定書では,挫裂創洞が比較的鋭利になっているこ とから,成傷器は鋭角のある硬い物体であると推定されている。したがって, この挫裂創は,第1暴行の上半身に対するバールの殴打によるものと認められ る。後頭部の挫裂創は,長さ2.4cm,幅0.3cmで,鑑定書では硬い平面体等でも矛盾しないとされている。その原因は特定できないが,被告人は, 第2暴行につき,パイプで殴った際,被害者はうつぶせに倒れていた旨供述し ており,その殴打によって生じた可能性が高い。また,頭部に見られた約500mlの頭皮下血腫及び軽度のクモ膜下出血は, 頭部への打撃の強さを示している。イ 顔面の眼瞼部には,幅1.5cmの角状の物によるものと矛盾しない挫 裂創がある。本件バールの手持ち部の幅も1.5cmであり,第1暴行でのバ ールの殴打による可能性が高い。ウ 右上腕骨骨折及び左尺骨骨折は,いずれも粉砕骨折である。鑑定書では, 硬い鈍体による相当な打撲が推定されており,第1暴行でのバールの殴打によ るものと認められる。エ 全身に多数ある表皮剥脱や変色のうち,胸腹部にある蒼白帯をもつ変色 2か所は,鑑定書では棒状の物体によるものと推定されており,第1暴行のバ ールの殴打によるものと認められる。オ 両下肢外側には皮下筋肉内血腫があり,鑑定書では比較的面積のあるや や軟らかいものによる圧迫又は打撲が推定されており,第1暴行の足蹴による ものと認められる。カ 背部広範囲及び右腰部の皮下筋肉内血腫の原因としては,第2暴行での 背中に対するバールの殴打が考えられる。もっとも,鑑定書では比較的軟らか い鈍体によるとされており,第1暴行での足蹴等も原因となった可能性や,第 2暴行で被告人が背中を踏みつけた可能性も考えられる。右腰部の血腫の内部 にある肝臓挫滅についても,同様である。キ 左肋骨多発骨折,脾臓挫滅,左肺臓下葉挫裂については,鑑定書では左 方向,あるいは後ろないし後左方向からの強い圧迫又は打撲が推定されるとさ れており,カと同様である。(3)犯行現場及び凶器の状況
検証調書,実況見分調書等によれば,次の事実が認められる。
ア 被害者が倒れたという廊下と,それに続く居間にかけての床に血だまり や多量の血痕があった。被害者の損傷に照らすと,主に頭部からの出血と認め られる。イ バールにはL字型に湾曲した部分の外側などに血痕が付着し,パイプに も血痕が付着しており,廊下のドアや壁には多数の飛散血痕があった。被告人 が被害者の流血後もバール及びパイプで殴打したことを示すものである。ウ 廊下の壁(石膏ボード板)の一部が凹損,脱落し,その部分に血痕が付 着していた。殴打,足蹴,あるいはそれに伴う被告人,被害者の身体の動きは 相当に激しいものであったといえる。エ 廊下の壁面の床上約50から150cmの範囲に,多数の擦過状の痕跡 が残っていた。全体として弧を描くようになっており,バールの釘抜き部の色 と類似の薄い橙色の塗料が付着したものもあった。被告人は,これらの高さま でバールを振り上げたものと認められる。オ パイプはもともと真っ直ぐであったが(被告人の供述),発見されたと きには約20度折れ曲がっており,かなりの強さで殴打したことを示している。(4)小括
以上のような,被害者の損傷,使用された凶器の性状,凶器及び現場の痕跡 からすると,被告人の暴行は,殴打,足蹴ともに全体として非常に激しく,多 数回に及ぶものであったと認められる。このうち,バールによる殴打は,かな り重く,長さも十分にあるバールを使い,両手でその柄を持って高く振り上げ, それを振り下ろして,L字型の部分で殴打するという強力なものであった。こ とに第1暴行におけるバールの殴打は,頭部を含む上半身を何回も殴打し,頭 部に少なくとも1回は命中して,頭頂部に挫裂創をもたらしたという危険なも のであった。第2暴行についても,背中に対するバールの殴打は,大量の皮下 血腫に寄与するものであったし,頭部に対する殴打も,軽量のパイプによるものとはいえ,それが折れ曲がる程の強さであった。
 なお,被告人は,公判において,殴打や足蹴の回数は覚えていない,思い切りやったわけではなかった,パイプでは被害者の頭をこんこんとやっただけで あるなどと供述している。前述した客観的事実に照らし,その供述は上記の認 定を妨げるものではない。第3 殺意の検討
1 被告人は,第2暴行の前に,妻への電話の中で,被害者の様子について 「虫の息だ」という趣旨のことを言っている。そのころには,被害者の出血も 相当な量になっていたと認められるし(被害者の頭頂部には頭髪がない。), パイプで殴打しても被害者はうなるだけであった(後者につき被告人の検察官 調書・公判供述)。また,第1暴行のときはともかく,その後は,電話をかけ たり,タバコを吸ったりして,被告人の気持ちもある程度落ち着いたものと認 められる。これらの点からすれば,第2暴行の時点において,被害者の生命は すでに非常に危険な状態にあったものであり,かつ被告人はそのことを十分に 認識していたと認められる。にもかかわらず,被告人は,それだけで致命傷を もたらすものではないにせよ,パイプで頭を強く殴り,さらにバールで背中を 執ように殴るという第2暴行を加えているのであって,当時,その暴行によっ て,被害者が死亡する高度の蓋然性があることを認識していたものと認められ る。2 第1暴行も,頭部へのバールによる殴打を含む危険性の高いものであっ た。もっとも,本件の態様からすると,当時の被告人は興奮状態にあったと認 められ,公判においても,被害者の頭や顔をバールで狙ったり,殴ったりした 記憶はないと述べている。しかし,被告人は,第1暴行の大まかな流れは公判 でも供述できているし,その直後,妻に電話をかけるなどした様子からみて, その興奮は比較的短時間に収まる程度のものであったといえる。そうすると, 被告人は,バールで被害者の頭部を含む上半身を殴打していることは,十分に認識していたものと認められる。そして,被告人は,第1暴行によって被害者 が上記のように虫の息の状態になったにもかかわらず,救命措置をとることも なく,電話をかけ,タバコを吸い,第2暴行にまで及んでいる。これらの点に 照らせば,第1暴行の時点においても,それによって被害者が瀕死の状態にな ることが,被告人にとって,予期していなかった事態であったとは考えられな い。さらに,被告人は,長い間,被害者から嫌がらせや脅迫を受け,娘に対す る危害の恐れも感じて,被害者に対する強い怒りと,自分で解決しなければな らないという焦りを抱いていたのであり,被告人が被害者が死亡するかもしれ ないと予見しながら,第1暴行に及んだとしても不自然なことではない。3 ところで,検察官は確定的殺意を主張している。しかし,被害者の頭部 の大きな損傷は2つの挫裂創にとどまっており,その一方で腕や両下肢にも殴 打や足蹴が加えられていることからすると,被告人がバールで殴打するに際し, 頭部などの致命的と感じられる部位を積極的に狙ったと認めることは困難であ る。第2暴行も,頭部への殴打は軽いパイプによるもので,バールによる殴打 も背中にとどまっており,いわゆるとどめを刺すような攻撃ではない。また, 被告人には,被害者に対する怒りや憎しみがあったとはいえ,その第一の目的 は,家族に危害を加えることや嫌がらせ等を被害者に止めさせることであった と認められ,そのためには,とりあえずは被害者に傷害を負わせるだけでも十 分であったといえる。したがって,第1暴行の開始前に,被告人が被害者の殺 害まで意図していたと認めることはできない。以上によれば,被告人は,被害者に家族に対する加害行為等を止めさせるた めに,被害者を痛めつけてやろうという気持ちで被害者宅に行ったものの,同 人と対面するや興奮し,被害者が自己の暴行によって死亡するかもしれないと 予見しながら,第1,第2の暴行に及んだものであり,未必の殺意をもって本 件犯行に及んだものと認められる。4 一方,被告人は,公判において,被害者が死ぬかもしれないということは全く考えなかったなどと供述しているが,以上の検討に照らせば,信用でき ないものである。また,弁護人は,殺意と矛盾する事情として,被告人が妻と の電話で,相談に応じてくれていた警察官に連絡するように言ったことや,軽 いパイプで殴打したことを指摘する。前者は,被害者とのトラブルに自分で決 着を付けたことを同警察官に知らせようとしたものであり,後者は,被害者に 対する怒りに任せて,さらに攻撃したものといえ,いずれについても,被告人 の当初の意図が被害者を痛めつけることにあったことと整合するものではある が,その後,本件犯行時に,被告人が未必の殺意を抱くに至ったことと矛盾す るものではない。なお,被告人は,現場からまもなく帰宅して,妻に対し, 「Aが返事をしなかったから蹴飛ばしたら謝ってきた。」「Aをぶん殴ってき た。」などと言い,下着姿になって酒を飲んでいるが(被告人及びBの各警察 官調書),こうした言動についても同様である。(法令の適用) 被告人の判示所為は刑法199条に該当するところ,所定刑中有期懲役刑を選択し,その所定刑期の範囲内で被告人を懲役8年に処し,同法21条を適用 して未決勾留日数中100日をその刑に算入し,押収してあるバール1本は, 判示殺人の用に供した物で被告人以外の者に属しないから,同法19条1項2 号,2項本文を適用してこれを没収し,訴訟費用は,刑事訴訟法181条1項 ただし書を適用して被告人に負担させないこととする。(量刑の理由) 本件は,被害者から嫌がらせや脅迫を受けていた被告人が,バールを持って被害者宅に行き,同人に対し,バールで殴打し,足蹴にするなど多数の暴行を 加えて,同人を殺害したという事案である。被告人は,不倫の関係にあった被害者と被告人の妻のトラブルが原因で,約 1年にわたり,被害者から,脅迫めいた内容の手紙を多数送られたり,家の前 で大声で怒鳴られたり,灯油を流されるなどの度を超えた嫌がらせを受けていた。そのような中で,自宅近くに被害者がいたので娘が家に帰れなかったとい う話を聞き,娘にまで危害が加えられるかもしれないと思い,本件犯行に及ん だものである。このように,被害者の行きすぎた言動が本件犯行の原因となっ たものではあるが,被告人は,警察に通報して臨場してもらったことがあるも のの,そのほかに相談したのは2回ほどで,さらに警察や周囲の者に協力を求 めるなどの解決方法を十分に探ることなく,犯行に及んでいるのであって,そ の動機・経緯は,短絡的といわざるを得ない。被告人は,被害者の胸腹部や頭 部などの身体の枢要部を含む全身に,多数回のバールによる殴打や足蹴,踏み つけなどの危険性の高い暴行を加え続けたものであり,その態様は執ようで冷 酷かつ残忍なものである。数十分にわたる暴行の間,被害者はほとんど抵抗ら しい抵抗もできず,助けを求めることもできずに被告人の攻撃を受け続けてお り,その苦痛は想像を絶するものである。尊い人命を奪ったという結果は極め て重大であり,遺族の悲しみは深いが,慰謝の措置は何ら行われていない。こ れらの点からすれば,被告人の刑事責任は相当に重いというべきである。一方,上記のとおり,被害者の常軌を逸した嫌がらせ等が本件の原因となっ ており,被告人は被害者が娘にまで危害を加えるのではないかという追い詰め られた心境にあったもので,こうした点は被告人のために酌量すべきである。
 その他,確定的殺意があったとは認められないこと,被告人が本件犯行を反省 していること,被告人に前科がないことなどの事情を有利にしん酌し,主文の 刑を定めたものである。よって,主文のとおり判決する。 (求刑 懲役10年,没収)
平成18年12月11日 札幌地方裁判所刑事第1部
裁判長裁判官 半 田 靖 史
裁判官 網 田 圭 亮
裁判官多田裕一は,差し支えのため署名押印することができない。
裁判長裁判官 半 田 靖 史
判例本文

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